労働局から法律の施行状況について報告を求められ、報告した内容に法違反があった場合
には、「是正指導」を受けることになります。
例えば、令和7年4月1日に改正された「育児・介護休業法」には、「雇用環境の整備の措置
」として、制度についての研修や相談体制の整備などが規定されています。
労働局から報告を求められた場合、皆さんの会社では胸を張って報告できますか?
厚生労働省では、毎年、各都道府県労働局が行った「育児・介護休業法」に係る「是正指
導」の件数を公表しています。
最近公表された平成7年度の全国の「介護関係」に係る「是正指導」の状況について、指導
件数が多いものは次のようになっています。
1番 「雇用環境の整備の措置」 2,600件
2番 「介護休暇」 2,000件
3番 「休業等に関するハラスメントの防止措置」 1,100件
「雇用環境の整備の措置」については、平成7年度に新たに義務化されたため、指導件数が
一番多くなったと思われます。
それでは、その「雇用環境の整備の措置」について確認をしておきましょう。
企業は、従業員を一人でも雇っている場合、介護休業や介護両立支援制度について、以下
の4つのいずれかの措置を講じる必要があります。(もちろん、すべて講じるのがベストで
す)
(1) 従業員に対する研修の実施
(2) 相談体制の整備
(3) 制度の利用事例の収集・提供
(4) 制度の利用促進に関する方針の周知
つまり、従業員を一人でも雇っている企業は、介護休業や介護両立支援制度についての研
修を実施したり、相談体制を整備したりしないといけませんが、できていますでしょうか?
「育児・介護休業法」には罰則はありませんが、労働局から是正指導を受けたり、最終的
には企業名の「公表」まで行われることもあります。
罰則がないから当面なにもしないでおくことは、コンプライアンス上、大きな問題がある
だけでなく、介護離職が明日にでも起きる可能性を内在していることになります。
また、新規人材の確保にも影響を及ぼすことにつながります。
介護に係る「雇用環境整備」ついて、法令どおりに整備されているかご確認をお願いします。
