カスタマーハラスメントのセミナーを開催しました

2026年2月14日

 「鞍手ゆたか福祉会」の職員の方々に、「カスタマーハラスメント」と「仕事と介護の両立」についてセミナーを開催しました。
 カスタマーハラスメントについては、今年の10月から全ての企業や自治体に対策が義務付けられますが、「鞍手ゆたか福祉会」ではカスタマーハラスメントから職員を守るため、法律の施行前にセミナーを開催したものです。
 途中で、グループ分けによるフリートーキングの時間も設けたのですが、70名以上の管理職や職員の方々が、問題意識を持って熱心に議論をされていました。

 介護施設や障害者福祉施設では、施設の利用者やその家族からの理不尽な要求がカスタマーハラスメントに該当する場合がありますが、私の父の介護を通じて、介護施設での対策の一つを経験したことがあります。

 父は老人保健施設に入所後、在宅での介護となりましたが、最初の入所から3年後、入退院を経て、再び同じ老人保健施設に入所することになりました。
 そのため、同じ施設と2回(令和3年、令和6年)、「契約書」を交わすことになったのですが、カスタマーハラスメントに関する条項が、3年の間に驚くほど変わっていました。

令和3年の「契約書」では、契約者もしくはその家族の禁止行為として「セクシュアルハラスメント、パワーハラスメント等のハラスメント行為を行うこと」と記載され、「重要事項説明書」には「そのような行為があった場合は、契約継続が困難となる場合がある」と記載されていました。

 しかし、令和6年では、「契約書」の内容は変わらないものの、「重要事項説明書」において、ハラスメント行為の例が11項目にわたって具体的に列挙されていました。
 さらに、末尾には、これらの記載は例示であって、これらに限られるという趣旨ではない旨も書き添えられていました。

 父の入所中、何か声高にクレームをつけたりする利用者や家族の方に会ったことはなかったのですが、「重要事項説明書」には、このくらい書いておかないと、いざ問題が起こった時、契約解除などの具体的対応は難しいのだと思いました。

 介護施設で働く人や自宅で暮らす高齢者をお世話するヘルパーの方が、ハラスメントで辞めてしまったら、介護業界はますます人手不足になり、事業が立ち行かなくなってしまいます。その結果、仕事と介護を両立しているビジネスケアラーも困窮することになります。
 仕事と介護の両立のためにも、ハラスメント対策は重要であり、適切な対応が求められています。

<参考>
「カスハラ相談センター」(福岡県、令和6年開設)、在宅医療や介護職員の方の相談窓口
相談件数172件(令和6年度)、98件(令和7年度上期)